インタビュー#1:行方市長 鈴木周也

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鈴木周也 会長 なめがた食彩マーケット会議(行方市長)

2013年10月に行方市長に就任し、同時に「なめがた食彩マーケット会議」の会長に着任された、鈴木周也氏に「なめがた食彩マーケット会議」の今後の方向性や「六次産業化」について、お聞きしました。

鈴木周也 行方市長

【ご経歴】
  • 昭和46年9月生まれ
  • 東京農業大学 生物産業学部 卒業
  • 元全国共済農業協同組合連合会茨城県本部 職員
  • 行方市議会議員(1期)
  • 行方市長(現在)

1. 鈴木会長。宜しくお願いします。「なめがた食彩マーケット会議」についてお聞きします。この会議はどの様な取組をする団体なのでしょうか。

「なめがた食彩マーケット会議」は行方産の農林水産物をPRし、そのPR活動の中から行方産のブランディングを推進しています。行方地域を各種食材から知って頂くきっかけを作る目的から、市内の農畜水産業の団体、市役所、茨城県などの関係団体が集まって2010年(平成22年)4月に設立されました。これまでに私達は東京・太田市場でのトップセールスや、首都圏各所を中止に北関東道沿線での連携活動を通じ、地域間の相互交流を推進しています。

政府が進める六次産業化・農商工連携の波に乗り、更なる行方地域のPRを推進し、これまでに築いて来た様々なリソースを、相互に有機的なつながりを上手に活用して次なるステージに進みたいと考えています。

2. 「なめがた食彩マーケット会議」では、行方のブランディングを目指しているとお聞きしましたが、これからどの様に進めていくお考えですか。

行方市の主たる産業は農畜水産業です。行方地域は肥沃な大地や霞ヶ浦の恵みにより、一次産業に従事されている方々が多く暮らしています。これまでに行って来た地域の取組は様々なリソースが分散し、地域産業が一丸になった感は中々得られていない様に思います。これは、農畜水産業に携わる皆様への情報流通が中々出来ずに、知って頂くことや見て頂くことが難しかったことから、行方地域のブランド作り目標に到達出来なかったと感じています。

行方地域には二次産業的な素材加工の産業が少なく、三次産業であるサービス産業も多の地域と比べると少ない状況があります。一次産業で様々な優良素材を生産していますが、地域的に加工・販売の連携力がまだまだ足りず、行方地域を地域外の方々に「知ってもらう」「見てもらう」「来てもらう」と言うステージに導くことが中々出来ませんでした。

つまり、最終消費者の方々が一人でも多く、行方地域の生産品を口にして頂ける機会を創造し、私達がお勧めする行方ブランドを消費者の方々が自ら体感して頂けることが大事だと思っています。

最終的に私達が推進する事業により、行方ブランドに関わって頂ける「最終消費者の皆様」と「行方市民」がつながり、双方が満足して頂ける仕組み作りを目指したいと考えています。

3. 今の行方市における六次産業化に向けた課題と農業ビジネスの鍵はどの様なものだとお考えですか。

国の進める六次産業化に思うことは、エンドユーザつまり最終消費者に対してしっかりと「見せる」「伝える」ことが課題であると思います。例として、農家と繋がる人々の口コミやフリーペーパーを活用されてPRしている地域もあります。農家だけでなく地域もこう言った方法で「見せる」「伝える」ことが出来ると考えられます。つまり、どれだけの地域情報を集め、発信出来るかと言う部分が重要だと考えています。情報収集や情報拡散にはこれら以外にも沢山あります。トップセールス、各種イベントへの参加・開催、各種メディアの活用、Web、SNSなど、様々な形を具体的に推進することで行方地域の農畜水産物を発信して行きたいと考えています。

今、生産者には安心・安全はもとより安定した品質が求められています。最終消費者の皆様に私達の生産品が良いものだと認識頂いた後、購買行動に移して頂ける情報提供が必要です。つまり生産者と消費者のギャップを埋められるかどうかが課題で、ビジネス上の鍵になると考えられます。ブランディングを推進する時、大きな成功を築くばかりでなく、小さな成功を着実に積み重ねる仕組み作りが大事だと感じています。

4. ブランディングにおいて、大きな成功を築くのではなく、小さな成功を積み重ねることについてもう少しご説明下さい。

シチュエーションが大切だと思います。現在の行方地域のビジネスにおいて、「地域が儲かる」と言う部分が考えられていないように感じます。個人や1つの企業が儲けるのではなく、これからは地域に資金が流入し、地域の外に資金が流れ出ない仕組み作りが大事と考えられます。最終的にはこれが発進力の差なのかも知れません。

行方での生産品は、「鮮度」「品質」「安心・安全」いずれをとっても他地域の追従を許さない程に自信の一品ばかりです。しかし、私達には足りない部分があって、ブランディングと言う意味では更なる努力が必要です。優良な生産品や素材を作るだけでなく、「知ってもらい」「買ってもらえる」仕組み作りが大事です。来TPPや市場開放によるグローバル化の波を考えれば世界に出て行くための仕組み作りが待たれています。

これまで以上に行方地域の農畜水産業が栄えることは、行方地域だけでなく日本の農畜水産業の未来を支えることだと自覚し、これらの仕組みづくりに「なめがた食彩マーケット会議」として貢献して行きたいと考えています。

5. インタビューを終えて

今、日本の食は多様化し過ぎたため、国民一人ひとりが「食」をキチンと理解する場が失われて来ました。24時間働けますかのような生活感の状態があり、不規則な食事時間や機械化による肉体労働時間や活動が減り、巷に生活習慣病が蔓延する結果となっています。

このような時代だからこそ、行方での一次産業の振興と地位向上は、社会に大きなインパクトを与えるものだと感じます。行方の主たる産業である一次産業を地域活性化の旗印に掲げることは、行方地域に留まらずに未来の日本を支えることになると確信します。今後、行方地域では先導的な農業と食と健康の連携により「行方ブランドづくり」の中核として、各種事業の取組がなされるものと期待しています。

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